弁護士コラムcolumn

【弁護士ブログ】違和感の正体

2024.02.14

大学時代にとても長い時間を雀荘で過ごした身として、今でも麻雀が好きです。

雀荘に行くことはなくなり、せいぜいアプリでゲームをするくらいになっていますが、最近ではプロリーグもできて盛り上がりを見せているとかいないとか。

少なくとも、裏社会的な怖いイメージは払拭しつつあるのではないでしょうか。

それでも、私が大学生の頃に比べると、若い方で麻雀をするという方は少ないように思われます。

京都弁護士会でも年に1回麻雀大会が開かれますが、やはり年齢層は高めです。

 

ところで先日銭湯に行ったときに、20歳くらいの若者が話をしているのが聞こえてきました。

「最近彼女とどうなん」

「全然会ってないわ、お前はどうなん」

「おれも全然、てか麻雀が楽しくて」

 

おお、若者が麻雀の話をしている。これはうれしい。

 

「全然知らんねんけどおもろいん」

「おもろいで」

「役とか全部覚えてんの」

「全部はまだやな、でも結構覚えた」

 

どうも1人が最近麻雀を始めたようです。

知っている方が知らない方に説明をします。

 

「役もあるんやけど、ヒをそろえなあかんねん、3枚のセットを4つと2枚を1つ」

「絶対そうしなあかんの」

「絶対ではないけど、基本はそうやな、一萬(イーワン)とか3(サン)筒(ピン)とかヒの種類があって1種類4枚しかないねん」

 

言っていることは合っているのですが、なんとなく違和感が。

知らない方が続けて聞きます。

 

「そうなんや、あれヒって言うんやな」

 

なるほどそれでした。

彼(最近始めた方)は麻雀牌のことを「牌」を「ヒ」と呼んでいたのです。

正しくはパイとかハイと呼びます。

まあ漢字を見るとわからんでもないけど、たとえば麻雀牌を見やすくするために数字順に揃えることを「理(リー)牌(パイ)」と言ったり、指の腹で麻雀牌に書いてある記載を探ることを「盲(モウ)牌(パイ)」と言ったりします。

私が教えてもらったときはだいぶ早い段階で聞いたような気がするのですが、彼はどうやら違ったのでしょうか。

いや、でも、あれ(麻雀牌)の名前を呼ばずに麻雀のルールを説明することは困難に思われます。

そうすると、彼の指導者もまた、麻雀牌のことを「ヒ」と呼んでいたに違いありません。

かわいそうな初心者。

口出ししたくてたまらなかったのですが、お互い裸の他人なのでやめておきました。

 

とはいえ私も全く人のことは言えません。

思い込みや記憶違いで、変なことを口走ることはよくあります。

仕事においてもそうです。

取り返しのつかないことにならないように、少しでも違和感を持てば調べたり裏を取ったり、どんなに小さいことも漏らさず丁寧に接していくことを心がけたいと思いました。

075-741-7900

お問い合わせ